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失われた妻の笑顔

 朝が来た。うわ、寒っ!この冬で一番冷え込んでいる。 

今シーズン初のファンヒーターに、火を入れる。暖かい~。

末っ子を起こし、目を覚ますためにお風呂に入れる。

保育園の登園時間が迫っているので、ご飯の準備をすると、

先週より、鬱&無気力化している妻が起きてきた。

「起きたなフコイダンば飲まんの。」と言ったが「飲みたくない…。」

「飲まなきゃ!」と、私が冷蔵庫からフコイダンを取り出し、

カップに注ぐ。30ml×2杯をマズそうに飲む妻。

 

11月上旬に飲用を開始して約20日。そろそろ何らかの形で

効果が現れてくれればと思っているのだが、本人からは

自覚できる効用については何の報告もないのが歯がゆいところ。

こればっかりは、本人にせっついたところでどうにもならない。

朝食を済ませて、末っ子を登園させる。

明日、土曜日は、子供たちも休みだし、季節がらインフルエンザの

予防接種を受けておこうと、病院に予約を入れる。

明日午前中、家族みんな連れていく事にする。

 

話は変わるが少し前の事、

妻の友人さんから、妻の大学時代の写真をLINEで

送って頂いた。見てビックリ!大学卒業時点だから、22歳の頃

なのだが、その笑顔の可愛い事!!(また惚気かよ…。)

妻と初めて出会ったのは、私が20歳、妻が16歳の時。

私が義父の経営する新聞販売店で働き始めたとき。

まぁ私も当時は歳も若かったし、(ひとり旅が大好きである

楽しい旅の思い出は別の機会にご紹介しますね。)

独りの時間を満喫していたから、

結婚なんてまぁ~るで意識していなかった。

まさかまさか、この人が14年後に私の妻になる人とは…。

「想像すら、しとらんやったばい(笑)!」

確かに結婚当初はお互い新鮮な気持ちだったから、

何をやっても、どこに行っても楽しかった。

妻も昔の写真の笑顔を目いっぱい振りまいていた。

そんな事を思い出しているうちに、

一つの思いが私の心を突き刺した!

現在の妻からあの時の可愛らしい笑顔を消してしまったのは、

誰あろう、私なのだ、と

自責の念に駆られている。

私は、「夢と希望に満ち溢れているが、結果が伴わない人。」

妻にしてみれば、「大丈夫のこん人?!」と、

思い始めたのであろうかと思う。

そんな妻の思いも、私とて分からなくはなかったので、

理想と現実とのギャップを埋めようと試みるが、そうそう

思い通りに行くものではなく、現在に至っている。

(別に夢をあきらめたワケではない。実現に時間が

掛かっているだけ!)

あの時の妻の笑顔を必ずや、彼女に取り戻してあげようと、

心に誓った私であった。


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