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私はもう、死んでいる…。

 「私の人生は終わった…。」と、妻が呟いた。

だがちょっと待て、まだ眼を開けていて息もしている。

私に憤まんをぶちまけてもいる。終わったなんていうのは

彼女が入った棺桶を覆った時、初めてそういうのである。

それに終わっているのならあたくしに不平不満を言う元気も

ないハズである。何を阿呆なコトを…。

今日は床屋(美容室)に行くというのを先日から言ってたのだが

彼女、カンジンの予約の電話を入れようとはしない。

「デンワしたくない…。」とか言って。

「ほんなら、あたくしがデンワばしちゃるけん、

お店の名前ば教えんの。」って言うと

 「お店の名前は忘れた…。」答えるので、

「じゃぁ何町の?」

というと「久留米市…。」だと。

「久留米市は分かっとる!そこは北野町の?、田主丸町の?

城島町の?三潴町の?今はみ~んな久留米市ばい。」

「そんな田舎じゃなか。中心の辺。」

「MAPば表示するけん、どこか指してんの。」

「地図は読めん…。」約1時間にわたり、

このような押し問答が続いた。

怒りが頂点に達した私は

「目的は何の?あたくしば腹かかしてキレさする事の?」

「怒らんで…。」

「…あのね君、あんたがあたくしの立場で自分の時間ば

無意味に何時間も奪われたら怒らずにおれるかい?

あたくしもせにゃいかん仕事とか、あるとばい。」

「ゴメン…。」

「じゃぁ今一度訊こう。お店の場所は?」

「分からん…。」

やり残している仕事も片付けなくてはならないし…。

「もぉ、知らんばい!こっちも時間なかとやけんが。」

と出て行こうとすると、「それで、あんたいいと?」

「あんたが質問に答えんとがいかんとたい。」

 

ホントにお店の場所や名称を忘れたのか、

ただ単に私をおちょくっているだけなのか…。

前者だったら若年性健忘症なのか?と、心配なとこである。

会話に「あれ」とか「それ」が多いとか地図を見ても

自分の居場所が分からないとか、何点か当てはまっているナ…。

後者の場合は多分にありうる。妻は他人に対しては

ものすごく気遣いが出来る人なんだが、私に対しては、

特に最近凶悪な行為が多い。トラブルを更にややこしくさせる、

いわゆる「ひっかき回し屋」なんである。貴方の周りにも

きっと一人や二人はいるハズである。

傍から見れば私は妻にとって、

「素の自分を出せる唯一の人…。」

といって私にお褒めの言葉をくれる方もいる。

と、言えば聞こえはいいが、凶悪行為を

やられる方の私はたまったものではない(苦笑)。

今日は、体力のほとんどを妻との押し問答に使い果たした。

早いとこ妻を床屋に連れていき、

ベッピンさんにしてあげないと、

いつまでもご機嫌が悪いので

明日は再度のトライをすることにしている。


「やはり人生、希望を持って生きなくてはね。」


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