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がんの治癒には笑顔が一番

 昨日の雨の後、急に気温が下がり寒くなった。

午前中まではいい天気で温かくなるだろうと予想していたが、

想定外の大雨。おかげで外出の際は上に何か掛けなくては

寒くてたまらない。

?

今日は、妻が一昨日投与をした抗がん剤が終了するので、

終わる時間を見計らって、病院に抜針に行く。投与の開始日

彼女は激しい吐き気と倦怠感に見舞われ、帰りの

運転も危うい状態であったため、万一のことを考え

私が送迎することにした。病院のエントランスに乗り付け

車を降りた妻が30分ぐらいで終わるから、[携帯電話]する。」

と言うので、病院のそばのコンビニに車を止める。10分後

妻から[携帯電話]「薬の残量、もう少し残ってたからしばらく掛かる…。」

と言って、予定より15分程過ぎて戻ってきた。

?

投与の日の診断で、腎盂炎が発覚し、その上薬の影響で

吐き気やだるさも手伝って、今日も気分がすぐれないが、

お腹がすいたというので彼女の好きなうどん屋さんに向かう。

そこで食事を済ませ帰宅する。

妻は「今回の抗がん剤が、今までで一番つらかった。」

と、語っている。終わりの見えない治療の現実に打ちのめされ、

明日への希望なんか考えられない…。と言った感じである。

がんの主治医は病気の身体は診るが、心は診ない。

本来は抗がん剤の後に緩和ケアの予定も入っていたのだが、

ま~たしても彼女、予定をすっぽかしていた。

以前にも書いたが、緩和の先生が嫌で、あの先生相手じゃぁ、

「緩和」になんかならないのだと言っている。

それで行かないと言うのだが、これではますます気分が

落ち込んでしまう。「自分の人生は終わった…。」みたいな

雰囲気が全身に漂っている。

確かに精神論だけで方の付く問題ではないことであるが、

独りでじっとしていても気持ちが晴れることはないし

治療の経過にも悪い影響が出るゾ。

がんの治癒には笑顔が一番なのである。

瀬戸内寂聴さんも言っている。

「笑顔を絶やさずに…。病気も貧乏神も、

笑わない人が好きなのだから。」、とね。

彼女の友人さんにお願いして、いらして頂こうと考えていたが、

土壇場で本人の体調が悪くなり、私の目論見は頓挫した。

この件で妻には、

「友人さん達の都合も考えんで、そげなこつ頼んでから!」

と怒られたが、助けを頼まない彼女も素直な性格ではない。

私は孤独を好む人間ではあるが、人への依存心も強い。

何でも自分一人で背負い込むことなど考えていない。

助けがほしければ、周りの人にお願いをするし、頼んでみれば

案外助けてもらえるものである。(絶対という保証はないが)

何事も、自分一人でできるものではない。どんな大富豪であっても、

人は一人では生きてはいけないのだ。


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