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義父との想い出その3~罪を憎んで人を憎まず~

義父の1年祭

過日23日土曜日に、昨年10月25日に享年85歳で旅立った義父の

1年祭に義姉に呼ばれて参列した。義父本人の希望もあって葬儀自体も

家族葬という、小規模なカタチで行ったので、葬儀に参列できなかった

遠くにいる親族にも今回ご足労頂いた。

ホントは1年祭の後にみんなでゴハンでも頂きながら義父を偲んで思い

出話でも…と思う所だけど、みんな各々予定があったのでそこで解散と

なった。ソレにしても、人の生き死に絡んだコトで故人と話し合いだの

交渉だの、ましてや文句なんていえないんだけど、ひとつだけ、たった

ひとつだけ、上の義父にモノ申したいコトがある。よりによって命日を、

娘(あたくしの妻)の結婚記念日に上書きするのだけは勘弁してもらい

たかったよ[ふらふら]

コレについてはおそらく妻も上で再会した父親に文句をいってるだろう

かと思われ。ちなみに今年で23周年だ。おかげでタダでさえ印象の薄

かったあたくしと妻の思い出の結婚記念日は、あたくし以外の人からは

もはやないも同然となったコトであろう、虚しい[もうやだ~(悲しい顔)]…。


義父の形見の言葉~罪を憎んで人を憎まず~

生前の義父は自身の店舗を経営する中で様々な障害や困難を潜り抜けて

きたんだけどそんな中で一貫していたポリシーのひとつで「罪を憎んで

人を憎まず」
という言葉をよく口にしていた。人の犯した罪は憎むべき

だがその人まで憎むべきではない、っていう意味。確かにカッコイイと

思うよ、だけどもいうは易し行うは…あたくしには無理ゲーレベルだ[ふらふら]

ソレでも義父は「オレはずっとこの考えでやってきた。」といい切って

いた。

※関連記事

義父との想い出~逢うは別れの始まり~

義父のとの想い出その2~ソツ(焼酎)を飲んで意思の疎通を図る~

お店や会社を経営している方ならば分かると思うんだけど、お客様の

笑顔を見れるのは何よりもうれしいし、励みにもなりまた楽しみでも

ある。だがソレとは逆に望まぬトラブルや不慮のアクシデントに見舞わ

れることもまた、避けては通れない。経営者はそれに相応しい人格見識

と職業倫理を持ち合わせているけれど、その下で働く従業員が経営者と

同じかそれ以上なんてのはなくはないけど滅多にない。

そのような労使間のメンタリティのギャップによって経営者にとっては

あり得ないと思えるトラブルや、アクシデントの元凶になっているとも

いえるね。いつまでもあると思うな親と金、いつまでもないと思うな

事故と災難、っていうヤツだ。その最たるものは、お店の売り上げや

資金を従業員に持ち逃げされる[がく~(落胆した顔)]とかだね。

当たり前だけどそんなコトをすれば業務上横領という犯罪でお手手が後

ろに回る案件である。で、そんなケースで義父は警察沙汰にはせずその

代わり横領を働いた従業員には速やかにその金額の返還をさせたのちに

解雇(実際にはそんな流れで悪行がバレた後に周囲の冷たい視線に堪え

ながら業務を継続するなんて著しく困難であるため従業員自らが退職を

選ぶ、という方が正しい)
している。

義父のスゴいところは罪を犯した従業員を泣くほど怒り飛ばすんだけど

いいたいコトをいった後はソレ以降話題にも何にもしないコトなのだ。

お店を長年経営していれば、そんな決して面白くない経験を何度もさせ

られるというのに、そんな義父からは相手への憎しみの念をまったく

もって感じなかった。あたくしも20代ぐらいの時分はその心情が理解

できなかったけど、歳を喰ったぶん今では恨みや憎しみなどの破壊的な

感情を言葉や態度で周囲にブチまけたところでせいぜい一時のストレス

発散にはなっても幸せが遠のくだけでイイコトはなにも無いというのが

分かってきたものだ。

「罪を憎んで人を憎まず」義父の発した形見の言葉は静かな秋の夜長、

ナベものとともに焼酎のお湯割りを愉しむあたくしの脳裏には、今も

なお義父のその声は響いている。


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