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ジブリの色彩設計担当、保田道世さん死去

2016年10月5日。スタジオジブリ作品の、

色彩設計を長年担当されていた保田道世さんが、

77歳で、「病気のため」死去された。

アニメーション作品における、色彩設計っていうのは

どんな仕事なのか?アニメの絵っていうのは、

動きのもととなる原画が監督の描いた絵コンテを

元に描き起こされるんだけど、その時点での絵は

鉛筆描きされた白黒の絵である。







次に原画担当のアニメーターの絵を元に、

動画担当のアニメーターが、原画を清書し、原画の

動きの間にはいる絵~動画を描いていくのだけど、

その後にその絵はセル

(透明なセルロイドのシート、だからセル。)

トレースされる。セルにトレースされた線画に色指定の

スタッフは、「このキャラの髪の毛が何色、目の色は、

服の色は何色…。」ってカンジで動画に絵の具の記号を

書き入れて指定をする。その色指定に基づいて、

彩色担当のスタッフがセルの裏面から色を付けていく

ワケである。作品中のキャラクターの心の動き、

ストーリーを盛り上げる色使いなど、コレも一種の「演出」

と言えるほどの、保田道世さんの色彩設計という

役職は、作品の世界観を左右する重要な仕事。

彼女はこの重要なポストに「火垂るの墓」(1988年)

から就いている。保田道世さんは、

1958年、東映動画(現東映アニメーション)

仕上げ部門に入社。組合活動を通じて高畑勲氏、

宮崎駿氏と知り合い、古くは

「太陽の王子・ホルスの大冒険」(1968年)で

トレースの仕事からキャリアをスタートさせ、

「風の谷のナウシカ」で色指定の担当となった。

その後も一連のジブリ作品に参加し続け、

宮崎作品の世界観を表現するのに、

なくてはならない人となった。


宮崎駿氏からは

「戦友」、高畑勲氏からは「同志」、押井守氏からは

「強烈なおばさん」と、それぞれ評されている。

宮崎駿氏はかつて、安田道世さんとのエピソードを、

「ある、女性仕上げ担当者の話し」というタイトルで、

アニメファンの集まるイベントの講演で

紹介している…。超ヘビーなアニメファンならご存知

かと思うけど、そのエピソードがあまりにも

壮絶だったし、TVでも紹介されたので、30余年

経った今でも時折思い出すコトがある。それは

1983年公開の「風の谷のナウシカ」制作時のコト、

制作スタッフは、宮崎監督以下、公開に向けて

徹夜の作業が連日続いていた…。そんな中、

仕上げ担当の保田道世さんを訪ねてきた宮崎氏

であるが、彼女は毎日当時2時間睡眠だったそうで、

疲労のため身体がお菓子しか受け付けなく

なっていた。それでも宮崎監督が訪れた際には、

にっこり笑ってお菓子を出してくれると

仰られていた。

しかし宮崎氏が彼女の元に訪れた理由は、

ある重要なシーンで指定と違った彩色でセルが

上がってきたんだそうで、作品の良否を

左右するほどのシーンで、監督の立場としては、

コレは絶対に譲れない、リテーク(直し)を依頼しにきた

ワケである。だが、疲労困憊し、2時間睡眠の彼女に

それを要求するのは、

「最後に残った2時間の睡眠を無くせ!」というコトを

意味する…。双方が沈黙した時間が流れていく…。

彼女が「しょうがない、やります…。」といって作業を

してくれたのだそうである。彩色に限らず作画や

背景美術などでも同じことは言える。宮崎氏は当時を

振り返って語った。「私は彼らから、背中にドスを

突き付けられているんですよ。彼らは、どんな

酷い状況にも耐えて見せる、だがそれに値する

場所にあなたは連れて行ってくれるのか?」ってね。

このエピソードを思い出すたびに、つくづく「名作」って

いうものは、このように自分を犠牲にしてでも仕事を

全うしようとする人たちの、総合芸術なんだねと、

思わずにはいられない。

心より彼女の冥福を祈りたい…。




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傷心の一人旅…紅葉見に行こう~福山・尾道その2~

前回の続き…。

時計を見たら16時過ぎていて、「コレはイカン…。」

と思った私は急ぎ尾道に向かう…。「坂の町尾道」

紅葉の季節にはま~だ早いけれど、

来てしまった…。御袖天満宮(みそでてんまんぐう。

その昔、菅原道真公が京より大宰府へ流される

途中、尾道へ立ち寄りその際に民衆に親切に

してもらったお礼に来ている服の袖を渡されたコトが

名前の由来となっている。学問の神様、菅原道真公

をまつる神社で、受験生には小学校に方もたくさん

おられる。無論紅葉の季節には、美しい景色を

見せてくれるのは間違いない。)




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格安国内旅行のJ-TRIP(ジェイトリップ)




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※画像twitter.comより引用

また、大林監督の映画「転校生」で階段落ちシーン

ロケ地としても有名。紅葉の見頃はすこ~し遅めで

12月上旬。石段と紅葉の見事なコラボレーションが

楽しめると思うよ。但し、11月下旬にね。

caption.jpg 
※千光寺山ロープウェイ。画像www.tripadvisor.jpより引用

さて、そんなところで時間も無くなってきた…。

広島市内にある宿泊先のホテルには、

18時到着って告げてあるので、そろそろ

行かなくては間に合わない。そんなワケでこれから

広島市に向けて車を走らせる。山陽自動車道、

三原市の本郷ICから乗る予定が、かなり手前から

高架を走るクルマが渋滞してると分かったので、

一般道でやり過ごし、一つ先の河内ICで高速に乗る。

何とか18時の予約時間には、広島城南側の

リーガロイヤルホテル広島にチェックインできた。

さぁて…。お部屋についたので早速シャワーを

浴びて、晩ご飯を食べに行くとしようか。

家族で行くときは、ホテルのレストランか近くの

決まったお店だったけど、一人旅の今回は、

私の好きな、イタリアンのお店に行きたいので…。

「迷った時はコンシェルジュ。」

というワケで、フロント脇のコンシェルジュデスク

赴き、「近くにあるワインが飲めるイタリアンの

お店教えて。」と伝えると、歩いて10分程の

お店を教えてくれ、予約までしてくれた。

コンシェルジュの教えてくれたお店は、

原爆ドームの見える元安橋傍の”カフェポンテ”




素敵な思い出を。グルメサービスNO.1【Retty】



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※画像ganpaku.netより引用

※夜の原爆ドーム
img_1.jpg 
画像blogs.yahoo.co.jpより引用

そこで私がオーダーしたのは、地元広島産の

ムール貝(デカい)のワイン蒸し、チーズの

ブルスケッタ、地鶏とジャガイモのマスタード焼き、

パスタはタコのペペロンチーノ。合わせるワインは

白で柑橘系の爽やかな辛口のソービニョンブラン。

さすがにホテルのコンシェルジュさんの

紹介するお店、店員さんとの会話も弾んで

楽しくお食事ができた。満足して歩いてホテルに

戻る。部屋に置いていた、妻の写真立ての前で、

IMG_20161010_214954.jpg 

ルームサービスでシャンパンと

チーズの盛り合わせを注文。

「一緒に呑もうか…コレは君の分だ。乾杯!」

妻とのありし日の想い出に浸りつつ、

シャンパンを愉しんだ…。

※関連記事傷心の一人旅…紅葉見に行こう

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