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妻の三回忌

三回忌

妻の命日は9月17日だ。

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※画像spicomi.netより引用

ところが我が家、義姉宅、ウチの両親とみんなの都合が折り合わず、

お寺で3回忌のお務めをしていただき、時間にして2時間弱で解散

となる。なので後で自宅のほうに精進料理のお弁当を届けて貰うよう

手配していた。

STORY

故人との待ち合わせ

お務め終了後にお住職さんのおハナシがあったんだけど、

そこで聞いたのが法事は「故人との待ち合わせ」といえるもので

あると。待って時間や都合を合わせて故人と会うってワケである。

現代においてはこの「待つ」って行為をめんどくさがる、あるいは

嫌がる人が多いとおっしゃるお住職さん。

昔は手紙を出したら相手の返事を1ヶ月は待つのが普通だった。

でもPCや携帯が普及し、メールの時代になると、待つのが1週間に

なった。デンワがスマホに変わってLINEでやり取りするように

なったらすぐに返事が来ないとイラつく人が多いんだとか。

(あたくしは別にイラつきませんが…。)そんなご時世だからなのか、

法事の日の直前になってお務めの依頼をしてくる方もいるんだそうだ。

「待つ」っていうのは確かに故人との待ち合わせっていう意味合いも

あるけれど、故人と近しい親族に、例えば「2か月後の〇月?日に妻の

3回忌を行う予定ですけどご都合如何ですか?」
といって、その日は

予定を空けて頂けるかどうかお願いをして「待つ」っていうコトも、

故人との待ち合わせのプロセスのひとつってものなんだろうね。



最後の抱擁

妻が私の元から去って、物理的には2年の月日が流れたワケなんだけど、

相対的にはわずか2年と感じなくもない気がしている。コレは多分に

闘病生活の開始から彼女が息を引き取るまでの2年間の記憶があまりに

衝撃的すぎて、特に強烈に記憶に焼き付いて昨日のコトのようにあたくし

の脳裏によみがえってくる、思い出しても涙の出るような出来事も多々

あった。

病気が発覚して心情的に納得のいかない妻がある日突然逆上して、

「なんで!あたしがこんな病気にならなイカンと」

と、寝ているあたくしの身体中をボッコボコに蹴りまくった

コトがあった。が、しかし怒りよりも反撃するよりも

「あたくしを蹴って気が済むんなら、いくらでも蹴るがいい。」

って耐える他なかった。今でも時折夢に見るコトがある、

つらい2年間だったが最期を迎える数日前、妻から

「今までありがとう。」

と言われて抱き合って泣いた。そしてその日が最後の抱擁となった。

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※画像:スマホ・PC用壁紙 WALLPAPER BOXより引用

夫婦として過ごした18年弱の歳月はつらい結末ではあったけど、

思い返してみれば、元々楽しくて明るくて冗談の好きな妻はたくさんの

楽しい想い出も遺してくれたよ。その想い出とともに彼女はあたくしと

子供たちのコトを上から、あるいは時折降りてきては、ほんの近くで

見守ってくれている。


※関連記事:心の準備






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