2ヶ月ぶりの帰宅!
今は、朝の6時。昨日妻の病院から外泊OKの知らせを受けた。
実に、二ヶ月弱ぶりの帰宅が出来ることになった。
7月に肝臓(転移巣)の手術を受け下旬に退院。
8月になってすぐ、身体の不調を訴え、外来受診して、そのまま緊急入院&手術!
ってことになってしまったのだ。7月の手術後、卵巣が急激に腫れ上がり、腎臓から
膀胱に尿を伝える尿管を圧迫して、「おしっこが出ん!」 「足がむくんで痛い。」
などの症状が出てきたので、
私も「わ~!これは何かあるばい。」などと思っていたが、
泌尿器科の先生の話しで、「急性腎後性腎不全」という病名だそう。
聞いたこともない病名に私もたじろいだが、そのまま放置していたら、
尿毒症などを引き起こし、
生命を落とすこともあるそうな…。
…そんな危機的状況を乗り越え、今日は晴れて外泊OK!
午前9:30 私、病院到着。妻、着替えて準備完了。
回診時の先生が、「ご飯は、おかゆだからね。無理と思うものにトライしないようにね。」
と釘を刺す。「分かってるって…。」
帰りの道すがら、妻の食事を調達するため、コンビニに。
お粥に、お魚、梅干し、味噌汁、お肉はダメ…。などと言いながら買って、
自宅に到着。土日、昼~夕方戻る外出と違い、今日は自宅で
寝ることが出来ると妻、笑顔。
お昼の食事、久しぶりにテーブルを挟んでご飯を食べる。
妻のご飯、お粥と、煮魚、お味噌汁。「わっ、少なっ!」
無茶して病院逆戻りはさすがに彼女もゴメンだから、ストイックだ。
昼下がりのひと時、子供たちとTV観ながらお喋りしている。
外泊を、満喫しているようだね。穏やかな雰囲気の中、妻が2階に上がるといったので、
私はギョッとした。洗濯物が部屋中に散らばっていたからだ。
「…この惨状を見た妻は、金切り声を上げそうだ!」
案の定、彼女は散乱した洗濯物を畳みだした。「ちょ~!君っ!病人はせんでいいから!」
と訴えるも、「誰もやらんやん!」と、怒り出す。
でも2ヶ月弱君が手を下さずとも、やってたんだから!君は養生のために
帰ってきたのだよ。身体を大事にしたまえよ。
妻は本当に自分で自分を虐めるのが好きな人なのだな~。と思った。
そうやって自分がコワレてしまい、家族が自責の念に駆られればいいと
思っているのだろうが、私以外の家族、特に子供たちにはまるで効果はない。
ひょっとしてこれ、いじめを苦に自殺を図る虐められっ子のような心境?
自分が自殺することによって、いじめっ子たちに抗議するような…。
遠回しな脅迫?「わ~。通じないよ!」今時!!
私は彼女の夫という立場上、少しは何とかせねばと思うが、子供たちは
「友達と映画観に行く」(次男)、「あ~俺友達とこ勉強会行く」(長男)なんてこと言って、
スルーしてしまうし。
夕方以降、彼女は早めに布団に入って休んでいる。
心なしか、彼女の寝顔が病院の時に比べ柔らかくなったようだ。
「せっかく家帰ったんだから、ゆっくり養生しろよな…。」思わずため息が出た。
彼女は明日の夕方まで自宅で過ごす。
心の洗濯を思う存分してくれよ、と思った…。