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妻の帰宅 その1

 昨日、ついにわが妻が自宅に帰還した。約2ヶ月ぶりに。

今朝、起き抜けに彼女に尋ねた「良く、眠れたかい?」、と聞くと、

「病院の時は、一時間ごとに起きてたけど、昨夜は一回しか起きんかった。」と言う。

「やっぱり、パパが隣に居るから安心出来たのかな?」、だって。

私、「まぁ~、可愛くなっちゃってもぉ~!」と思わずギュッ!

だがしかし、もっと喜んでいたのは、末っ子の悪さ坊主だった。

入院時に母親の右手に巻かれていた、名前の入った腕輪がなくなっていたから、

本当に帰ってきたのだと、分かったのだろう。ホントに嬉しそうだ。

末っ子、妻、そして私の3人で、朝食のテーブルを共にした。

私と末っ子がパンとスープ、

妻はお粥と温泉卵、煮魚だった。

退院時から、食事はお粥だったが、徐々に普通のご飯に移行していく予定。

入院中は、点滴がメインで、ご飯は最後の方だけだったので、

胃が小さくなってしまったのであろう。

以前の1/5ぐらいしか食べてない。「今以上に痩せちゃうだろうが!」

まぁ、無理をさせてもいけないから、マイペースでやってもらおう。

朝食が終わり、今日は土曜日なのだが私は出勤。家を出る。

この職場で仕事するのも、今日を含めて4日。後任者への引き継ぎも終盤に来たが、

そんな時に限って、次々にイレギュラーな仕事が入る。

「最後くらい平和に終わらしてくれよ…。」と、ボヤきつつ、夕方業務終了。

子供たちの晩御飯の材料と私の今夜のアルコール飲料を帰りしな調達する。

終ったころ、妻からの電話。「遅いよ、早く帰ってきてっていったやろ!」と怒る。

私、「遊びに行ってるんじゃないのだから、そんな早くってかえれんよ。」

妻、「じゃぁ、帰ってこなくていい!」……。恐れ入った!入院期間はとってもしおらしく

なっていた彼女、退院してきたとたん、クソ嫁の言葉遣いに戻ったか!?

いやいや!ここで私が応酬したなら、以前と同じパターンに逆戻りである。

それは私も望んでいない。

帰宅後、話し合う。私、「ゴメン。なかなかすぐには帰れなくって…。」

妻、「早く帰って着てって言ったのに、何ですぐ帰ってきてくれんの?」とまだご立腹。

言いたかないけど私、「今日休みなのに出勤になったのは、先週病院から君が、呼び出して、

半休にしたために、今日その補てんをするためだったのだよ。分かってる?」、と言うと、

「…分かってる、悪いと思ってる…。帰って来んでいいとか思ってないよ。」と言ってくれた。

思わずギュッ!

明日は、日曜日だが、来月からの職場に顔をだし、仕事を助走程度にしてくる予定。

妻は「結局日曜日も休みじゃ無いやん。」と不満タラタラ。

しかし私は退職数日前の職場でどっと疲れて、ばたっと寝てしまったのであった。

ゴメン!「それじゃ、また明日!」


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