ハイパフォーマンスセダン・GS-F登場 その2
新年あけましておめでとうございます。
前回お伝えした、GS-F。主にエンジンについての解説に
終わった感があるので、今回は2回目という事で、
私個人的に注目の機能的な部分についてお伝えをしてみたい。
一つは、アクティブサウンドコントロール(ASC)というのがある。
スポーツカーにとって、エンジンサウンドはクルマとの重要なコミュニケーション情報。
スポーツカーを操るドライバーは耳から入るエンジン音やタイヤのスキール音
などから車の状態を掴み取る。エンジン自体での走行時における
サウンドチューニングはもちろん、なんとスピーカーから調整音を流して、
ドラーバーの感性領域に訴えるサウンドを作り上げている。
最近のクラウンには、車内に侵入するノイズをスピーカーから
ある特定の音を流してぶつけることで打ち消す技術が盛り込まれているが、
その技術の応用であろうか。
開発主幹を務める矢口幸彦氏は実はかつて
初代LS400(UCF-10セルシオ)の
振動、騒音対策を手掛けていた。
その際に「世界一静かな車を造ってやる。」と宣言したそうで、
実際にそれは実現されたのだが…。
その際の開発コンセプトの一つに「源流対策」と言うものがあって、
振動にしろ騒音にしろ、元となるものを徹底的に追及して
抑え込んでゆくという開発スタイルを取っていた。
そんな経験をもつ矢口氏だからこそ音を殺す仕事から、
音を生かす仕事にもその経験が生きているのであろうか。
と言うのは、私の勝手な憶測ではあるが…。
高級サルーンと対極にあるスポーツモデルGS-F。
サウンドを感じさせるための演出も
こだわりを持ってされているな。なんせ音を抑えなくてはならない
高級サルーンから一転ドライバーの感性に訴えるようなサウンドを
創り出すことが要求されるスポーツモデルの開発だからね。
※画像 http://clicccar.com/2015/11/26/340989/
もう一つはブリッピングダウンシフト機構。
IS-Fから登場した新機能である。いかなるスキルのドライバーも
受け入れるのがこの車の美点であるが、それに一役買っているのがコレ。
初めて私がこの機能の存在を知ったのはフェラーリ360モデナだったか…?。
ブリッピングダウンシフトを採用したこの車、(Mポジション選択時)
シフトダウンの際ドライバーがブレーキングとシフトダウンを行うと、
ダウンしたギヤに合わせたエンジン回転数を瞬時に演算し、
回転を合わせてしまうというスグレもの。
これは上級ドライバーが、見事なヒール&トゥを決めてコーナーを
攻める場面で、昨日免許を取った初心者が同じコトを出来てしまう。
この車はヒール&トゥのテクニックを不要にしてしまったワケである。
おまけにこの車のシフトチェンジのスピードは最速0.1秒。
人間がマニュアル操作で出来る速さではない。
まったく、便利になったものであるなぁ(苦笑)。
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