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天国にいった、かあちゃん…

お化粧をして、納棺された妻の顔は、

ホントにいまにも目を覚まして起き出しそうな

カンジだったのである。多分私が

「コレは悪い夢を見ているのだ、早く目を

覚まさなければ」と、妻がこの世を去ったという

目の前の現実を認めたくなくて、抵抗していたから

かもしれない。早朝の仕事は勤務先のスタッフ、

直属の上司がフォローしてくれた。いくら忌引き休

とはいえ、業務に支障をきたすのは如何なものかと

思い、早朝業務だけでも出るからと、社長に伝えるが、

それはしなくて良いと、止められたので、お言葉に

甘えるコトにした。



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葬儀の日、午前中に葬儀社の

スタッフが到着し、打ち合わせを開始。遺影の写真も

出来上がってきたんだけど、コレについては妻は

私との結婚後、彼女との想い出写真を撮ろうと

何度もカメラを向けるものの、反対向いたり、

あさっての方を向いたりして、マトモな写真がほとんど

ないのである。かといって妻、私との結婚前の

アルバムは、高校生、大学生時代のものだから、

現在のルックスとは違いすぎる…。そんなことを

思っていたら、葬儀に参列してくれた妻の大学時代の

お友達。お葬式が終わった後、私にいい写真が

あったからと提供してくれたのだ。その写真を

受け取った後、いよいよ出棺となるのだが、その時の

親戚一同の泣きくれた様と言ったら、まぁスゴイもの

だった。だけど、それだけ妻のことを思ってくれて

いたのだねって思ったらあたくしも思わず

もらい泣きしてしまった。いよいよ出棺。

霊柩車のクラクションが高らかに鳴る。


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出棺の後、
火葬場に到着。みんなの

見送る中、人の姿をした妻が火葬の炉に入っていった。

お菓子やお飲み物を頂きながら待つコト2時間弱、

収骨できるとのアナウンスがあった。みんなで

骨と化した妻の遺骨を収骨するのだが、我が家の

末っ子、「イヤ、骨怖い…。」なんて言ってたけど、

義兄が「誰でも最後はこうなるんだから、

ちゃんと見いてなさい…。」といってお箸を持たせて

収骨をさせた。7歳の末っ子にとっては、実に

過酷な体験である。骨壺に収まり小さくなった母親

と共に、一同は斎場に戻った。その後葬儀場が

用意してくれた花束を持ち帰り解散…。帰りしなに

調達したコンビニ弁当を食べながら、在りし日の妻の

想い出が去来する。長い1日だったが、さすがに家族の

みんなが疲れを隠せない様子。いろんなコトは明日に

しようとみんな床に就く…。ふと気付くと、いつもは

長男や次男と一緒に寝ていて、私の所にはめったに

来ない末っ子が、私の布団に潜り込んできた。

「末っ子ちゃん、どげんしたとの?」と訊くと、

「かあちゃんが天国に

行っちゃった…寂しい。」 

godbeams-tintagel-01.jpg 
※画像nomadphotographs.photoshelter.comより引用


この日(葬儀の終わった夜)

7歳の、わが家の末っ子の、

涙ながらの言葉は、あたくしの止まりかけた涙を

またもや呼び戻した。お通夜の時、半年分の

涙を流した…。なんて思ってたのだが、件の末っ子の

言葉でまたもや私の目から滂沱と流れる涙。

必死で涙を抑えながら今日友人さんからもらった

妻の写真を渡し、「コレ持ってから寝らんの!」

言って寝かせた。親友さんとの鹿児島の

指宿温泉旅行の写真、そこには

楽しそうな妻の笑顔が映っていた…。


※関連記事:心の準備

http://kiichan2-tabiji.blog.so-net.ne.jp/2016-09-14

心の準備 その2

http://kiichan2-tabiji.blog.so-net.ne.jp/2016-09-14-1

心の準備 その3

http://kiichan2-tabiji.blog.so-net.ne.jp/2016-09-17

心の準備 その4

http://kiichan2-tabiji.blog.so-net.ne.jp/2016-09-18


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