伊藤かずえさんの初代シーマ その2
前回の記事を書き終えた後、なぜ伊藤さんが、
25年もの間、同じシーマに乗り続けているのかが、
私個人的には気になっていた。エンジンを載せ換え、
エアサスを交換しと、いずれも重要保安部品で、
高価なメンテナンス費用を支払ってまで、
(何十万円もする+交換工賃)
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(絶対に新車買い替えたほうがラクだと思うよね。)
乗られているのか?考えられるのは、このシーマというクルマ、
初代のコンセプトが、フェアレディZのエンジンを載せた
速さ自慢と、イタリアンデザインの高級セダンだったのだが、
伊藤さんお気に入りのこの車のキャラクターは2代目以降、
引き継がれてはいないのだ。
っていうのは、初代モデル販売開始時には、
この車の豪快なパワーに魅力を感じた中高年。
とくに中小企業の社長さんが喜んでこれに乗ったものだが、
これがモデル後期になってくると、法人需要など、
ショーファードリブン的な車の使われかたに移行していった。
ユーザーのニーズの変化に気付いた日産は、
シーマのキャラクターの方向性を、ここで変更しようと
考えたのだろうね。
初代シーマの人気を横目で見ていたトヨタは、
対抗車として、クラウンマジェスタをベースとしたシャシーに
ジウジアーロデザインのボディを被せ、
トヨタのフラッグシップスポーツカー、スープラのエンジン、
3L、シーケンシャルツインターボをスープラに先駆けて搭載し
280PS/5,600rpm、44kgfm/3,600rpm
というスペックで、初代シーマの性能を凌駕する、
初代GS(JZS147アリスト)を1991年、世に出すが、
丁度その年、シーマは2代目モデル、シーマⅡに移行。
※画像http://www.carsensor.net/catalog/nissan/cima/より引用
4.1L、V8エンジンを搭載し、ジャグァのような英国調で
シックなクルマに変貌を遂げスピード自慢の土俵からは、
自ら降りていった。
それから3代目には何やらメルセデスのようなスタイルになり、
4代目にはプレジデントの4.5L,V8エンジンとなったが、
モデルチェンジのたびに、進化のベクトルがあっちへ行き
こっちへ行きして定まらず、その迷走ぶりは目に余る!
思わず、「シーマよ、お前は一体どこを目指している!?」
現行のモデルは2012年5月に登場した5代目で、
フーガハイブリッドをベースに
※画像http://www2.nissan.co.jp/CIMA/より引用
ホイールベースを延長したハイブリッド専用車となっていて、
それはそれは静かだし燃費もいい(笑)。
真横から見たスタイルはどことなくマセラーティ・クワトロポルテを
イメージさせるデザインラインだ。
しかし高性能ではあるけれど、デカくなりすぎだし、
伊藤さんが好む、初代シーマのテイストは、
もはや、微塵も残ってはいない…。そんなワケで、
フルレストアを覚悟の上で、乗り続ける、
という結論に達したのだろうね。
※追記
つい最近のコト、とっても素敵なニュースを聞いた。伊藤かずえさんが
ご自身のSNSに愛車シーマとの30周年記念の報告を投稿されていた。
それに大きな反響があったのはもちろんなんだけど、奇しくもその投稿
内容が日産自動車の耳に入り、「そんなに長い間大事に大事に乗って
下さっている」というコトに感謝の意を表し、愛車シーマのレストアを
なんとメーカー自ら申し出てくれたのだそうだ。
バブル真っただ中に誕生した高級車の初代シーマ、いかに高品質な材質
のパーツで構成されているとはいえ、30年という歳月はクルマの至る
所に経年劣化によるダメージをもたらしているコトだろう。個人レベル
ではもはや交換したくてもパーツがないなどというケースもあるだろう
から、ココはひとつメーカーならではのハイレベルなレストアに期待
したいところだ。
ボディからエンジン、トランスミッションなどの駆動系にエアサス、
シート生地や内装なども一新されて半年後に伊藤さんのもとに帰って
くるであろうシーマの雄姿を再び拝める日が来るのが今から楽しみで
ワクワクするね。
※関連記事-伊藤かずえさんの初代シーマ
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